新田龍の18冊目の著書、「ワタミの失敗 『善意の会社』がブラック企業と呼ばれた構造」が角川書店より9月8日に刊行されます。
当社代表 新田龍は「ブラック企業アナリスト」として、ワタミ批判の急先鋒
のような存在でしたが、ワタミからの「全社的な改革を、客観的に評価してほしい」
との要請を受けて本書を執筆することとなりました。
その昔、雪印乳業が食中毒事件を起こして批判を受けた際、改革のために設置した
「企業倫理委員会」に、当時雪印を厳しく糾弾していた「全国消費者団体連絡会」
事務局長、日和佐信子氏を招聘したというエピソードがありますが、
まさにそれと同じような構図といえるでしょう。
本書執筆にあたっては、当時の日和佐氏と同じ条件をワタミ側に受け容れてもらいました。
それは
「私のこれまでのスタンスは変えない」
「私の発言を規制しない」
「ワタミにとって都合の悪い情報も包み隠さず出してもらう」
という3点です。
ワタミ側も応諾し、のべ1年半の時を経て、本書が今手元にあります。
ワタミという会社が、なぜ「注目の成長企業」から「ブラック企業の代名詞」となり、
倒産寸前にまで至ってしまったのか。
そして、批判を受けて以降の「脱・ブラック」のための取組みと現状について。
ワタミの幹部から、離れていったアルバイトスタッフに至るまで綿密な取材調査を
おこない、同社の興隆から転落、そして現在の復活への萌芽を緻密に分析し、
その理由を解き明かしています。
本書の結論。
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ワタミは決して、会社ぐるみの意図的な悪意によってブラック企業化したわけではない。
むしろ、社会貢献、顧客満足、社員成長のために、あくなき企業努力を継続する、
いわば「善意の会社」であった。
しかし現実として、ワタミはブラック企業と批判される。
そこには成長企業だからこそ起き得る「落とし穴」の存在があったのだ。
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では、その「落とし穴」とは何だったのか。
詳しくはぜひ本書をお読み頂ければ幸いです。
本書には「獺祭」でおなじみの旭酒造社長 桜井博志氏からも、
ステキな推薦コメントを頂戴しました。
桜井社長、ありがとうございます。
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「部下のことが大好きで、社員としての成長を願い、その部下の幸せを祈る」
―この渡邉美樹氏の言葉のどこが間違いだったのだろう。
真面目で一生懸命な経営者とその部下たちがそれゆえにこそ落ち込んでしまう
陥穽と危機。本書はその原因と過程を厳しく追及しています。
自分はまっすぐで善意を信じて一生懸命生きていると思う企業人こそ
読んでほしい謦咳の書です。
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ワタミの失敗
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