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2025年11月10日

【独自】スルガ銀行 不正融資問題の再燃

2018年の「かぼちゃの馬車」事件から7年。スルガ銀行(本店・静岡県沼津市)が、再び不正融資疑惑の中心に立たされている。不動産投資ローンを利用した個人が「銀行の関与によって資産情報が改竄され、実際には返済不可能な融資が実行された」と訴えているのだ。同行の構造的欠陥と、沈黙する銀行の説明責任を考察する。

信頼回復宣言から7年、再び浮上する改竄疑惑

2018年の「かぼちゃの馬車」事件から7年。スルガ銀行(本店・静岡県沼津市)が、再び不正融資疑惑の中心に立たされている。不動産投資ローンを利用した個人が「銀行の関与によって資産情報が改竄され、実際には返済不可能な融資が実行された」と訴えているのだ。

被害を訴えるのは東京都在住の会社員、K氏。氏は投資用マンションの購入に際して、スルガ銀行を通じてローンを組んだのだが、その際、銀行側に提出した個人の預金通帳や収入証明書の数字が、なんと銀行によってK氏に無断で書き換えられるという事態が発生した。結果としてK氏の返済能力を大きく上回る、約2億円もの融資が実行されてしまったのだ。

融資実行当時、K氏は一切数字改竄が行われていたとの認識はなく、銀行側も何ら言及することはなかった。しかしその後、修繕費の高騰などでK氏側の物件維持コスト負担が増大していったため、物件の売却価格試算を実施したところ、購入価格と市場価格に大きな乖離があることが判明したのである。

なんとスルガ銀行は、投資用マンションを扱う不動産会社と結託し、マンションの賃料収入や利回り等が記された台帳(レントロール)の数字そのものから捏造していたのだ。想定賃料を水増しすれば、物件自体の価値も上がり、より高い価格で売ることができる。しかしあまりに価格が高すぎると、今度は投資家の収入ではローンを組めなくなってしまう。そこで銀行側がおこなったのが、預金通帳や収入証明書の「改竄」だ。年収金額や資産金額を水増しし、与信があるように見せかけて融資審査を通す。スルガ銀行は自らの手で改竄したものであることを知りながら「原本に相違なし」との印鑑を押して、不正融資を実施する、という構図である。

K氏は語る。

「私がスルガ銀行に実際に提出した書類と、銀行側が保管していた審査資料では、数字に重大な食い違いがありました」

「通帳残高も年収も、私が出したものより何倍も多く書き換えられていたんです。しかも『原本確認済』の印が押されていました。もちろん、銀行が勝手に書類の数字を改竄するなんて思いもよらなかったし、当然スルガ側からも何の知らせも案内もありませんでした」

その結果、実際の返済能力を大きく上回る約2億円の融資が実行されてしまい、K氏は返済不能に陥ってしまった。氏は不正融資を訴え、負債の解消を望んでいるが、スルガ銀行側は一貫して責任を認めていない。このままではK氏の負債が残ったまま、物件が差し押さえや競売になってしまうかもしれないのだ。

実は同様の手口による被害者が他にも存在しており、スルガ銀行は再び「組織的な改竄」が疑われている。同行は筆者の取材に対し、「個別の案件にはお答えできない」として事実関係の説明を避けた。

かつて「信頼回復元年」を掲げた同行の沈黙は、再び社会の不信を呼び起こしている。

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続きは「新田龍の職場改革通信:働く人と組織を守るニュースレター」をご参照頂ければ幸いだ。

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