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ブラックジャーナル

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2016年04月04日
ポジティブ

悪質SEO業者の実態(手口編)

SEOとは言うまでもなく、“Search Engine Optimization=検索エンジン最適化”の略だ。

一般的には、「ある特定のキーワードを検索したとき、検索結果の上位に自社サイトを表示するために
サイトを最適化する技術」だと認識されているが、それ以外にもWebページの機能を向上させ、
自社サービスの購買につなげるための様々な仕組みを実践することを総合的に指す概念だ。

自社サイトの価値を高めたい経営者やWeb担当者は、

「検索サイトに上位表示され、見込み客が集まる」

という結果を求めて日々知恵を絞っており、場合によっては外部の「SEOコンサルティング」
と呼ばれるサービスを利用することもある。

多くのSEOコンサルティング会社は誠実かつ真摯にビジネスを展開しているのだが、
一部の劣悪な業者、それも、けっこう大規模に展開している会社が、「SEO詐欺」
(「詐欺まがい」ではなく、まさに文字通りの詐欺だ)をやっているという実態が
あるのだ。 詳しく説明していこう。

SEO業者 詐欺の手口

 

詐欺の内容はシンプルである。

「SEO対策をするといっておきながら、やらない」

のである。

何も有効な手立てを打っていないのに、打ったフリをして、高額なコンサルティング料や
顧問料をふんだくっているのだ。

なぜそんなことができてしまうのか。この問題は、SEOの概念自体に原因がある。
ポイントは3つだ。

(1)効果保証をしにくい一方で、カネはとりやすい

 
どういうことか。 これは、SEO業者のQ&A欄を読めば一目瞭然である。
実際に、某社のホームページに掲載されている説明文を抜粋してみよう(太字強調は筆者による)。

Q:SEO対策をすれば、検索順位は絶対にあがりますか?

A:絶対に上がるとは保証できません。
Yahoo!やGoogleが独自に順位基準を設定していますので、それに沿って作ればある程度
上がりやすくなりますが、 サーチエンジンのランク付けのアルゴリズムは年々高度化が進む上、
頻繁に更新が行われ、その度に激しく順位が変動するため、SEO対策に「絶対」は存在しません。

Q:検索順位が下がったのですが、どう対策したらいいですか?

A:いろんな要因で順位が下がります。
自社のSEO対策に問題がある場合もありますが、逆に他社競合のSEO対策で相対的に
順位が下がった可能性もあります。
下がった直接的な要因がどこにあるかは見つける事は困難ですが、
慌てずにSEO対策を実施しましょう。

彼らSEO業者は堂々と、

「効果は保証できないけど、そんなもんですからまずやりましょう。
 やったけど効果がない?それは取組みが足りないからです。もっとやりましょう」
 

と言い放っているのだ。まさに無限ループである。 

最初の提案さえうまくいって契約に漕ぎ着ければ、業者は無限にカネを吸い取れることになる。

(2)業者が提供するSEO情報に、明確な根拠はない

 
「検索エンジンのアルゴリズムを研究して…」などとそれらしく解説している業者も多いが、
実際にはアルゴリズムはブラックボックスになっている。 

GoogleやYahoo!などの検索エンジンが自社で発表しているSEO情報以外は、
基本的に「推測」であると考えてよい。

(3)自社に都合のいい情報しか発信しない

 
自社保有のSEO対策技術やコンサルティングの成果に関して、自社に有利な情報しか
発信していない。それどころか、まったく根拠がない情報、英語原文やプログラムを
読み違えたとしか思えないような、誤った情報も多く見受けられる。

とはいえ、技術知識を持たない者にとって、SEO業者が提案する専門的な話は、
なんとなくすごそうな感じがして、よくわからないまま鵜呑みにしてしまうものだ。

例えて言うなら、「医学的なお墨付きのついたダイエットサプリ」に似ている。
なんだかすごい成分が配合されたそのサプリは、いかにもダイエットに効きそうな気がする。
飲んでみて体重が減れば、サプリのお蔭と思うかもしれない。

でも実際には、体重変動にはいろんな要素が絡み合っている。
体重減はサプリのお蔭かもしれないし、平行して実践していた食事療法や運動のせい
かもしれない。

そして、それは認可された薬品ではないので、カラダにサプリが合う人、合わない人がいる。
合わない場合は体重が減るどころか、カラダに害があるかもしれないのだ。

「効くかどうかわからないけど、モノ自体はすごそう。
 それを、効果の約束をできない状態で売っていて、それを喜んで買う客がいる」

まさに、サプリもSEOコンサルティングも同じではないか。

繰り返すが、SEOコンサルティング会社の多くは誠実にビジネスをやっている。
しかし上記のとおり、実態が伴っているかどうかは関係なく「それらしく見せる」ことは
簡単にできてしまう。悪徳業者は生まれるべくして生まれているのだ。

…と、ここまではある程度業界のことをご存じの方であれば共有認識をお持ちであろう。

問題はここからだ。昨今、不思議な事件の相談を多く受けるのだが、その内容に驚いてしまう。

「何も有効な対策をしていないのに、コンサルティング料をふんだくるSEO詐欺」
に遭ってしまった顧客が、件のSEO詐欺会社を訴えても、裁判で負けてしまう

というのだ。 高いカネを巻き上げられた被害者なのに。 

その理由は、法律にある。

SEOコンサルティングを巡る法律の問題

 
多くの場合、SEOコンサルティング会社は「業務委託」形式で仕事を受注する。
「業務委託」というのは一般的によく聴かれるのだが、実は法律上、明確な定義が
存在しない契約形態なのである。
民法や商法をご覧頂ければ、「業務委託」という表現が存在しないことに気づくはずだ。

そして、この契約がクセモノなのである。「業務委託」というのはいわば
「業者に全面的に委任する」ことと同義であり、完全オーダーメイドということだ。
既存の法律に当てはめて定義すると、「請負契約」「委任契約」「派遣契約」が
複合的に入り混じった混合契約、ということになる。(詳しくは下図参照)

SEO

細かいことはさておき、「業者に全部任せる」契約になっていることと、
「具体的な委託業務範囲を定義していない」ため、「○○ができてないじゃないか」
という指摘がしにくいのである。

「ここに問題があった」、という証明ができないと、裁判には勝てない。
なぜなら、裁判では原告が証拠を用意しなければいけない、という決まりがあるからだ。

では、SEO詐欺業者たちはどんな手口を仕込んでくるのだろうか。

(次回「社名公開編」に続く)

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