「日経ビジネス」2017年2月6日号の特集記事において、ブラック企業の見抜き方についてコメントした。
ブラック企業に入社するのは避けたいが、自社の劣悪さを明らかにしている企業はない。ブラック企業を見抜くには、それ相応の勘所を知っておく必要があるのだ。
<ブラック企業を見抜くポイント>
・いつも募集中
・大量採用
⇒年中求人している企業や、社員数の割に募集人数がやたらと多い企業は、離職の多さの裏返しであり、すぐ社員が辞めるのを前提にしていることがうかがえる。募集人数が社員数の3割を超えるかどうかが目安。採用ページなどの新卒枠だけでなく、中途採用の情報もチェックしたい。
・給料が高すぎる
⇒初任給は通常、大企業でも20万円を少し超える水準だが、同業他社と比べて高すぎる場合は、注意した方がいい。長時間の残業代などが組み込まれた条件になっていないか、よく確認すべきだ。
・仕事内容の説明が曖昧
⇒ハードワークやストレスフルなどの理由で不人気な仕事、もしくは法的にグレーゾーンの業務内容など、はっきり説明することができない何らかの理由がある可能性がある。
・門戸の広さアピール
・誰でもすぐ内定
⇒書類選考がなく、面接は1回、雑談や自社の仕事のやりがいのアピールなど簡単なもので、すぐに内定を出してしまうところは危険。来る者拒まず、結局は誰でもいいわけだ。中途採用では経験不問といった形で門戸の広さを強調する例も目立つ。
<内定した/入社した会社がブラックだったら?>
⇒すぐに内定を辞退するなり、入社後であれば人事部門などに相談すること。それでも埒が明かなければ、躊躇なく辞めるべきだ。
構造的なブラック企業であれば我慢して長く勤めていても、状況が改善することはない。やがては心身の健康を損ねかねないからだ。
詳しくは本誌にて。
SPECIAL REPORT
「ブラック企業には 独特の“ニオイ”がある」
「日経ビジネス」2017年2月6日号